【キリマンジャロに登ってきた】#9 山小屋事情

さて、キリマンジャロのお話に戻ります。今回は山小屋事情です。

山小屋エリアはだいたいこんな感じ
山小屋エリアはだいたいこんな感じ

キボハット(4700m)だけはこんな石造りの建物で狭いベッドに雑魚寝でした
キボハット(4700m)だけはこんな石造りの建物で狭いベッドに雑魚寝でした

キリマンジャロの「マラング・ルート」は基本的にすべて山小屋での宿泊です。他のルートはテント泊で登っていくらしいですが、やはり体力の消耗度合いは段違いのよう。というのも、私と同じ時期に出発し、別のパーティに所属するという、明らかに私よりも体力のある若者男子がいまして、出発前に紹介していただいた際に「現地であったら励ましあおうね! ていうか私を励ましてね!」なんて言っていたのに、その彼はテント泊で疲労していたためか、4700mで高山病が悪化し登頂アタックに挑めなくなってしまったそうです。やっぱりテント泊は体力的に消耗するのでしょうか。

4700m地点の山小屋。ここで会って励まし合う予定だったのですが・・・
4700m地点の山小屋。ここで会って励まし合う予定だったのですが・・・

山小屋の内部は、こちらにアップしたように、二段ベッドが並んでいるタイプのお部屋です。各ベッドにはマットがあり、広いお部屋の場合は枕もあったりします。日本人にとって大きさは十分。そこに持参したシュラフを敷いて寝ます。最終日以外はダイニングの上の広いお部屋だったので、男女同室で。最後の日だけは小さいハットが割り当てられたので、男女別になりました。暖房装置などはなく、寒いので、うんと着込んでモコモコになって生活します。

ニット帽やダウンを着込んでの生活
ニット帽やダウンを着込んでの生活

電力はソーラーパネルで蓄えます。なので余計な電力はなし。当然、コンセントなんていうものはなく、カメラもスマホも充電できません。なので、大量の電池+充電機器や、カメラのバッテリーパックなどを日数分持ち込む必要があります。ちなみに私は電子機器が使えなくなった際の保険として、昔なつかし「写ルンです」を持っていきましたよ! また、いちおう、通信電波は届いているようですが、もちろんFree Wifiなんてもんもございません。タンザニアに対応している海外用Wifiルーターを持っていけばデータ通信もできるんでしょうけれど、せっかくなのでデジタル断食です。

各山小屋エリアではソーラーパネルで電力を蓄えています
各山小屋エリアではソーラーパネルで電力を蓄えています

興味深かったのが、ホロンボハットにあった「救急車」。高山病が悪化した場合は下山する必要がありますので、これで降ろされるそうです。我々のパーティのメンバーは幸いにもそういった羽目にはあいませんでしたが、なんとお願いしていたポーターさんが2人ほど、高山病で下山されました。高山病に「慣れ」は関係なく、誰でもなりうるものと聞いていましたが、この出来事を目の当たりにして実感しました。

これが救急車の駐車場。一輪車で、車輪止めで止まっていました。乗らずに済んで何より。。
これが救急車の駐車場。一輪車で、車輪止めで止まっていました。乗らずに済んで何より。。

山小屋で「しなければならないこと」はなく、基本的に、到着すると着替えて、洗面器でお湯をもらって、ティータイム。このティータイムはたとえ夕食の時間が迫っていても基本的に飛ばすことはなく、キッチンボーイたちがお茶の準備をしてくれます。水分をたんまりとるためにも必要な時間です。あとは写真をとったりして、基本的に9時頃には消灯。朝は6時頃に朝日を眺めるという、大変健康的な生活を送ることができます。

ティータイムも食事もここで。一番多くの時間を過ごしたダイニング
ティータイムも食事もここで。一番多くの時間を過ごしたダイニング

プライベートな空間はいっさいなしですが、そこはみんな大人で、人にあわせて疲れるなんてことはせず、結構自分のしたいように過ごしていました。それはこのパーティだったからかもしれませんが、疲れたときには一人でシュラフに入って居眠りをしたり、持ってきた本を読んだり、すてきな風景があれば写真を撮り合ったり、外でオカリナをふいている子もいました。たとえば田舎町というと息苦しい干渉があり、都会では個人主義が膨張して病に繋がったりと、極端な例ばかりが目につくけれど、こんなふうに集団でいながら個人の領域を守れるようなスキルを育んでこそ、居場所の選択にも可能性がかなり広がるような気がします。なんて言いながらも、帰国後キリマンジャロ五月病にかかってしまい、あああの大自然が恋しい日本には空がない、なんてつぶやいちゃってた私ではありますが!

この6日間の山小屋ライフは一生忘れない
この6日間の山小屋ライフは一生忘れない

#10 Day3 高度順応日のゼブラロック・ハイキング
#11 月明かりの影ができる場所で
#12 Day4 いよいよキボハット(4,720m)へ
#13 ガイド&ポーターのこと
#14 Day5 登頂アタック5895mへ
#15 Day5 頂上からのハードな下山
#16 Day6 さらばキリマンジャロ
#17 アルーシャへ移動
#18 Day7 サファリ〜帰国へ
#19(最終回) 持ち物いろいろ

【加仁湯&トレッキングへ行ってきた】雪見露天風呂とスノーシューのあとは熊料理

今年二回目のスノートレッキングに行ってきました。
といっても、今回はトレッキングだけではなく温泉がこれまた充実で、関東最後の秘湯と言われている奥鬼怒の「加仁湯温泉」に一泊しました。

奥鬼怒へ続くトレッキングコース
奥鬼怒へ続くトレッキングコース

体感的には長野のほうのお山へ行くよりも近く感じる栃木県。東北出身の私が東北自動車道に慣れ親しんでいることもありますが、行動時間が短めなので、朝の出発時間も新宿8時出発と、いつもよりゆったりした感覚です。

しかし温かい。前回は標高が高かったこともあり、天気が良くてもダウンが必要でしたが、今回は一度外に出てからまた一枚脱ぐという状況。薄手のインナー2枚とウインドブレーカーだけで歩けてしまいました。

心無しか北横岳よりも細身に見える私
心無しか北横岳よりも細身に見える私

トレッキングガイドは明るい女性の方で、同じ時期にキリマンジャロに行かれていたとか! 今回も隊長や、キリマンジャロ同行のメンバーが一緒だったので、その偶然に驚きました。

キリマンジャロを思い出すとこんな感じになる
キリマンジャロを思い出すとこんな感じになる

さてスノーシューは、今年二回目ということもあり、装着も慣れたものです。しかし本当に雪が少ない。一年前も同じ場所でスノーシューをしたのですが、今年はところどころ地面が見えちゃってます。

今年は雪が少なめ
今年は雪が少なめ

途中で凍る滝を観たり
途中で凍る滝を観たり

しかし少し登るとそこは雪景色。ちょっと重めの雪の中を歩いていきます。

この広野をバフバフと歩く快感
この広野をバフバフと歩く快感

心惹かれる親子の図
心惹かれる親子の図
メルヘンな花の標本
メルヘンな花の標本
ちょっと日陰になるとこんな氷のオブジェができる状態
ちょっと日陰になるとこんな氷のオブジェができる状態

目的地は加仁湯温泉。到着してすぐにお風呂に入ります。泉質はどろっと白濁していて、非常に硫黄くさく。少し熱めなのであまり長く浸かっていられませんが、出たり入ったり長居をしていると、すぐにだるーくなります。
内湯も同じ泉質でしたが、さらに熱くて、ちょっとした修行でした。

加仁湯温泉に到着
加仁湯温泉に到着

山小屋と違ってお食事が豪華! 完全にオーバーカロリーです。

お食事が豪華。今年も完食できませんでした
お食事が豪華。今年も完食できませんでした

夜はナイトトレッキングという盛りだくさんな日程。残念ながら雲が出てしまい星は見られませんでしたが、夜の雪道を歩くのも楽しかった。途中、トンネルにはキャンドルがたくさんともしてあり、幻想的な雰囲気。

ナイトトレッキング。遠くから見た加仁湯
ナイトトレッキング。遠くから見た加仁湯

トンネルの中はキャンドルの灯りでほんのりオレンジ色
トンネルの中はキャンドルの灯りでほんのりオレンジ色
戻ってきてからの一枚
戻ってきてからの一枚

帰ってからはまたお風呂。長く入りすぎて懇親会はパスし、早々に布団に入りました。

翌日はなんと雨。朝風呂のあと、朝ご飯を食べてから、トレッキングガイドの方が雪の状態を見に行ってくれた後の連絡を待ちます。

朝食の豪華。年一回の贅沢という感じ
朝食の豪華。年一回の贅沢という感じ

隊長とは、「行き先がウフルピーク(キリマンジャロ頂上)だったら迷わず出発なんだけどねー」と言い合います。
雪の状態は、昨夜なだれがあったとお陰で歩きやすい道になっているとか。レインウェアを来て、ショートコースでちょっとだけ歩きました。降るのが雨なだけに、昨日よりもさらに温かいです。

一番大きな凍った滝 普段ならアイスクライミングができるそう
一番大きな凍った滝 普段ならアイスクライミングができるそう

一時間強のトレッキングを終え、しょうこりもなくもう一度お風呂に入ってから出発。お昼ご飯は「またぎの里」で、猟師さんのごはんです。

こんなすばらしい景色の前には・・・
こんなすばらしい景色の前には・・・

またぎの里が!!
またぎの里が!!

誰も入っていないとちょっと入りにくい店構え。私たちがごはんを食べ始めたら、焼き肉の匂いが外に漏れたこともあって、家族連れやドライブ客が中を覗いて少しずつ入ってきました。私たちが呼び水になっているのよね、なんて話していましたが、帰ってきてから調べると、食べログでも高評価で、人気のお店っぽいです。

入ってみるとこんな感じ
入ってみるとこんな感じ

お肉を焼いている方も、注文をとりに来た方も、ガタイが良い、まさに猟師という感じ。お肉を焼いているおとうさんに「どこから来たの?」と聞かれ、「東京」と答えると、「オレ東京に行った時、膝が痛くなって、そのへんの木を杖にしようと思ったら、東京には木がないんだな〜」と言われました。ああ、そうなんだよね。ないんだよね、木も何も。

お肉をやいているおとうさん
お肉をやいているおとうさん

ラインナップは熊、鹿、猪、雉、鴨。それをラーメン、そば、丼、汁などと組み合わせます。私は迷わず、最もレアな熊丼で。

これが熊丼セット。おみおつけも美味しかった
これが熊丼セット。おみおつけも美味しかった

この熊丼、味は美味しかったのですが、脂身が多かったせいか、翌日夕方までおなかが重く、満腹状態が続きました。しかし人生初って、まだまだあるもんですね。キリマンジャロに続いて雪山、そして熊丼。アラフィフになっても、未体験があり、初体験ができるということは、本当に幸せだと感じる今日この頃なのでした。

【キリマンジャロに登ってきた】#8 登頂へ導く毎日の「食」

ここでキリマンジャロ登山中のお食事について、記しておきましょう。周囲から最も聞かれる話題でもあり、やはり人は、食ありき。アフリカの非日常かつ体力を要する環境でナニを食べていたのか? それがどのようにもたらされていたのか? は、やはり、行く前に一番気になったポイントでもあります。

毎食提供されるトーストの山
毎食提供されるトーストの山

誰が作ってくれたの?
お食事は、専属のコックさんがずっと作ってくれていました。コックと言っても、タンザニアの若い男子3人です。サーブしてくれるのはキッチンボーイなので、道中、コックさんと顔をあわせることはありませんでした。調理は宿泊する山小屋と離れたところでなされていたことも理由のひとつ。下山後のセレモニーで、全員と顔をあわせて握手やハグをしたのですが、「えっあなたが!」というような、フツーのそのへんにいるような男の子たちでした。しかもセレモニーの間ですら、我々のごはんを作ってくれていた。あの素朴な味やおかゆの煮え具合なんて、もう少し疲れてきたら「嫁に来てくれ」と口説いていたかもしれません、ホント。

ベジタブル、マシュルームと毎回味が変わるスープ。でも奇をてらっていない、素朴な美味しさ。
ベジタブル、マシュルームと毎回味が変わるスープ。でも奇をてらっていない、素朴な美味しさ。

何を食べていたの?
キリマンジャロ登山前は、食事に期待しちゃイケナイと、口をすっぱくして言われ続けておりました。ついに何も喉を通らなくなったときに備えて、日本食のインスタントを持ち込めとも。しかし、今回は嬉しい誤算で、とっても美味しいお食事でした。キリマンジャロに10数回登っている隊長史上でも、こんなに美味しかったことはないとのこと。

普段の生活よりも豪華?
普段の生活よりも豪華?

何がよかったかって、まず朝ごはんに、毎回おかゆが出てきたことです。海外のおかゆと言えば、甘くドロドロに煮詰めてあったり(いわゆるライスプディングってやつね)、まったく白米にいらんことしなや、と言いたくなのような代物がどうどうと出てくることが多い。しかし、この毎朝食に現れたのは、日本純正の五分粥。オーいえー!

ポーターさんには本当に感謝です。この大量のお米、トースト、調味料類、お茶や飲み物の元、お皿、お鍋、ガラスのコップ、ジャガイモ、ウインナー、緑黄色野菜類、マンゴー、みかん、パパイヤ、アボカド、スイカも運んでいただき。チキンは丸ごと持ち込んで、一日目に湯がいて酢漬けにして保存していたそうです。どうりで日が経つごとに、肉がやわらかくなっていったわけだ。

大皿の料理を少しずつとって食べる。余っても絶対に捨てはしないそう
大皿の料理を少しずつとって食べる。余っても絶対に捨てはしないそう

面白かったメニューとしては、パイナップルの天ぷら。バナナの天ぷらはよく見られる異国メニューですが、パインは衝撃でした。最終日近くに出てきたので、おそらく火を通したほうが良いと判断されたと推測します。

はやりもの
限られた食材の環境においては、必要は発明の母という現象がおこりがちです。すなわち、おかゆに何をかけるか? というところで眼の前にある調味料をいくつか試したみたところ、なんと、チリソースをちょっぴりかけると、その酸味がまるで梅干し味に変わるという発見がありました。

このおかゆが我々の道中を支えていた
このおかゆが我々の山行を支えていた。チリソースが必要不可欠

飲み物の主流は、キリマンジャロティー。タンザニアはコーヒーと並んでお茶もたくさん作られていらしく、紅茶を何杯も飲みました。蜂蜜を入れてのむとまろやかでまた美味しい。普段の生活では飲まないミロも新鮮な味で、これにココアやミルクパウダーを加えたりするアレンジも流行りまして。やっぱり歩いて疲れていることや、朝夕は冷えることもあり、甘いものが美味しく感じます。

私のお気に入りのキリマンジャロティー。お土産にも購入しました
私のお気に入りのキリマンジャロティー。お土産にも購入しました

食事には朝夕ともにトーストが出されるのですが、甘くないピーナッツバターの瓶が毎回添えられていて、日本では色々考えちゃってやりづらい「ピーナッツバター大盛り」に加え、そこに蜂蜜をたんまりまぶすという、禁断の美味を楽しんだりもしました。

ピーナッツバターを塗りこめる幸せ
ピーナッツバターを塗りこめる幸せ

ちなみに。こんなに流行ったものたちについて、山にいる間は「土産に買っていこう」と話しておりましたが、下山するとつきものが落ちたように欲しくなくなりました。(キリマンジャロティーは買って帰りましたが!) やはり人間は、その場その場に順応して行きているものなんですねえ。

登山中のお弁当
お昼はランチボックスを、登山途中でいただきます。中身はだいたい同じで、チキン、ゆで卵、炭水化物。卵はお塩がありませんが、味が濃くて美味しい。黄身が白っぽいのですが、どちらかというと日本の黄色い黄身のほうが不自然なのでは? と思ってしまいました。炭水化物はカップケーキやビスケット、パンやドーナツなど出来合いのもの。これにパックのマンゴージュースやピーナツ、ポテトチップスが添えれている感じ。そして毎回、ポットに入れた熱いお湯を運んでくれていて、あつあつの紅茶やココアをいただけるのが嬉しかったです。

これは初日のランチ。炭水化物まつりでした
これは初日のランチ。炭水化物まつりでした

これは二日目。ボリュームはこれでも十分でした
これは二日目。ボリュームはこれでも十分でした

縁の下の力持ち
我々は高山病予防でダイアモックスという薬を飲んでいましたが、この薬は副作用として、味覚が鈍くなるとのこと。それがかえって都合良いんですよ、なんていわれていた悪名高き食事は、こんなに日々の楽しみとなり、元気にご飯を食べていたこと、特に登頂アタック開始の真夜中の出発前まで、美味しいおかゆを出してもらえたこが、パーティ全員登頂という快挙につながったのでございましょう。

ディッシュウォッシャーもこの大量の食器を寒い中毎食後洗ってくださったわけです。ちなみによく、海外旅行では、食器や調理器具が生水で洗ってあると危険、なんてよく言われますが、この厳しい状況ではそのへんで汲んできたお水で洗ったものでもへいちゃらです。この環境での、衛生観念がとっぱらわれる感じ、私には非常に心地よかったです。

果物も豊富。スイカ好きの私には天国でした
果物も豊富。スイカ好きの私には天国でした

下山後は
そんなお食事事情でしたが、下山したとたんに全員が飲みたかったのが、コカコーラ。ゲートの売店にて、1US$で買ったそれは、本当に命の水のようでした。それはもう、急いで飲んだため胃に炭酸が充満して呼吸困難になったほど!

コカコーラの瓶がやけにスリムだった。右はキリマンジャロビール
コカコーラの瓶がやけにスリムだった。右はキリマンジャロビール

#9 山小屋事情
#10 Day3 高度順応日のゼブラロック・ハイキング
#11 月明かりの影ができる場所で
#12 Day4 いよいよキボハット(4,720m)へ
#13 ガイド&ポーターのこと
#14 Day5 登頂アタック5895mへ
#15 Day5 頂上からのハードな下山
#16 Day6 さらばキリマンジャロ
#17 アルーシャへ移動
#18 Day7 サファリ〜帰国へ
#19(最終回) 持ち物いろいろ

【キリマンジャロに登ってきた】#7 Day2 ホロンボハット(3720m)まで

マンダラハットで初の山小屋の夜が明けました。パーティ全員男女同室でしたが、二段ベッドの一段を一人で占有、マットも枕もありました。 (脱線しますが、以前、登山で出会った方があまり楽しくなさそうだったので、全力で「山って楽しいよプレゼン」をしたのですが、「天狗岳の黒百合ヒュッテはすてきですよ〜なんたって一人ひとつ布団があるんですから!すごいでしょ!」と言ったら「え、山では布団が一人ひとつないんですか・・・」と逆効果だったことがあります。嗚呼。)

マンダラハットの朝
マンダラハットの朝

私は体温変化が遅いほうなので、-16度対応のシュラフでも最初は寒かったですが、カイロをはったり着込んだりして調節し、キンドルで本を読んでいたらいつの間にか寝てしまいました。とはいえ、トイレには3度くらいいきましたが。
トイレに行くたびに、煌煌とした月明かりと、それに負けずに瞬く星が頭上に広がり、つい見とれるけど、やっぱ寒いし、と小規模な葛藤を繰り返しておりました。

マンダラハット2階はこんな感じ
マンダラハット2階はこんな感じ

朝起きると洗面器サービスが。あっついお湯で顔が洗えるなんて、本当にありがたいことです。
朝食も同行のコックさんが作ってくださいます。そこで出てくるのが、なんとおかゆ。しかも、あの海外名物、白飯を甘く煮るなんていう、そんな白米への仕打ちは日本人として許しがたい食べ物ではなく、ゆるさも完璧な味なしおかゆが出てきました。嗚呼嬉し。ありがたし。

山小屋のごはん。まずはおかゆと果物、このあと盛り沢山出てくる
山小屋のごはん。まずはおかゆと果物、このあと盛り沢山出てくる

外に出るとまた、たくさんのポーターさんたちが準備をはじめています。ポーターさんもガイドさんも、とても感じがよくて、ジャンボジャンボと挨拶をかわします。

荷物を分配しているポーターたち
荷物を分配しているポーターたち

時間どおりにものごとが進まないよアフリカだしね、と出発前に聞いていましたが、意外と時間どおりに出発です。

今日の出発路。既にポーターが歩いています
今日の出発路。既にポーターが歩いています

1日目ほどではないですが、木々が生い茂る中を歩いていくと、だんだん空の面積が広くなってきます。周囲の樹木の背丈が低くなっているためで、やがて草原に変わります。

最初は木々の木漏れ日を楽しんでから
最初は木々の木漏れ日を楽しんでから

やがて草原に変わります。ポーターたちの逞しい様子!
やがて草原に変わります。ポーターたちの逞しい様子!

歩いていると、遠くに山が見えてきました。も、もしやあれがキリマンジャロ山頂?! とガイドに尋ねると、あればマウェンジ峰、と即答。なーんだと笑いながら、写真を撮りながらゆったり歩きます。

見えてきたマウェンジ峰(5149m)
見えてきたマウェンジ峰(5149m)

ガイドのフセインが見つけてくれたカメレオン!
ガイドのフセインが見つけてくれたカメレオン!
まだまだ繊細なお花が咲く高度です
まだまだ繊細なお花が咲く高度です
下界が見えてきました
下界が見えてきました
カラカラにひからびた花が多く見られた
カラカラにひからびた花が多く見られた
真ん中がほうずきみたくなっているものや
真ん中がほうずきみたくなっているものや
菊かダリヤのような大ぶりの花
菊かダリヤのような大ぶりの花
花びらも葉っぱも矢車のようになっていたり
花びらも葉っぱも矢車のようになっていたり

しかしここで事件発生。我々の隊長は、パーティのみんなを自由に楽しませてくれるので、隊列を組んだり急がせたりということはほぼありません。こちらとしても、集団行動が大の苦手で、意味のない規則を謹んで憎んでおり。自由を甘受しまくって、写真をとったりゆったり景色を眺めたりしていたところ、後ろから「・・・ナニやってんだよ、チッ(舌打ちの音)」という声が。ふりかえると、日本人の別のパーティの隊列で、その先頭を歩いていた隊長が、すれ違いざまに吐いた捨て台詞でした。ええ〜〜、なになに〜〜、なんでこんな大自然の中でわざわざ悪態をつくかね〜〜?? その隊列に並んで歩いている人たちは、コンニチハーなんていって結構感じよかった。でも、隊長は憎々しい顔で睨んでた。じゃまなら、チョと済みまセーンで済むじゃん。ああ〜こんな人が隊長のパーティに所属していなくて、心から本当によかったと思ったわ! 少なくとも我々のパーティは、隊長もメンバーも、今最高に楽しいよ? 人に悪態つくヒマなんてないくらい。
この事件は、行程が終わるまで、私たちにネタにされ面白ろがられるのでした。

いい眺め〜なんて呑気に言っていたら事件発生(笑)
いい眺め〜なんて呑気に言っていたら事件発生(笑)

そんな事件がある中でも、途中、雲の合間から、今度は本当のキリマンジャロ山頂が顔を覗かせてくれたり、変わった形の花や木々を眺めたり、麓の景色を上から見下ろしたりと、楽しい散策は続きます。この日はほとんど、登りを感じることなく、ゆったりとしたハイキングでした。

カラカラになった上に真っ黒になった花
カラカラになった上に真っ黒になった花

眺めを堪能しないなんてもったいない!
眺めを堪能しないなんてもったいない!

ランチはランチボックスと温かいお茶。ここでも沸騰したお湯を出してもらえます。そしてランチボックスは、みっちりチキンと、ゆで卵、マンゴージュースにジャムサンド、そしてビスケット。

今日もみっちりの鶏肉と卵、炭水化物とジュース
今日もみっちりの鶏肉と卵、炭水化物とジュース

ランチをとっていたら、雲行きがあやしくなり、やや寒くなってきましたので、少し慌ただしく出発です。

ロベリア。みっしりと紫色の花が咲いている。(のを見せてくれようとしているガイドのジョン)
ロベリア。みっしりと紫色の花が咲いている。(のを見せてくれようとしているガイドのジョン)

ジャイアントセネシオ。水場によく生えていた大きな木
ジャイアントセネシオ。水場によく生えていた大きな木
オレンジ色の不思議な形の花
オレンジ色の不思議な形の花
さきほどの菊っぽいダリヤっぽいのがカラカラ乾いたところ
さきほどの菊っぽいダリヤっぽいのがカラカラ乾いたところ
ジャイアントセネシオの群生
ジャイアントセネシオの群生

そして約6時間の歩行を経て、2つめの山小屋、ホロンボハット(3,720m)に到着です。マンダラハットよりも小屋数が多く、広い敷地が特徴。人もたくさんいます。この日も幸運なことに、ダイニングの二階の広い部屋でパーティは全員一緒。そして行動も前日と一緒で、洗面器、お茶、夕食、トイレ複数回のシンプルライフ。ここでは絶景が楽しめるので、皆で写真を撮って笑います。ケータイもパソコンもないので、ほんと眼の前にあることを存分に楽しめます。こうやってデジタル断食をしてみると、時間がゆっくり流れる贅沢。そして景色や、同じハットにいる人たちや、色々なものが目に入り、おしゃべりや食事といったことが本当に楽しみになります。

ホロンボ・ハットに到着。マンダラ・ハットよりも広い印象
ホロンボ・ハットに到着。マンダラ・ハットよりも広い印象

しかしなにより、富士山とほぼ同じ高さにいるにも関わらず、富士山では悩まされた高山病症状が出ないことが驚きです。これもゆっくりとした行程や歩行ペース、大量の水を飲んでいるのが良いのだと隊長。どうかこのまま最後まで最高の状態でいられますようにと祈りながら、ホロンボの眩しい月を眺めました。

空模様が美しいホロンボ・ハット
空模様が美しいホロンボ・ハット

#8 登頂へ導く毎日の「食」
#9 山小屋事情
#10 Day3 高度順応日のゼブラロック・ハイキング
#11 月明かりの影ができる場所で
#12 Day4 いよいよキボハット(4,720m)へ
#13 ガイド&ポーターのこと
#14 Day5 登頂アタック5895mへ
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【キリマンジャロに登ってきた】#6 トイレとお風呂事情

さてここで。
気になる(?)登山中のトイレとお風呂事情についてご紹介いたします。

この岩場がすべてトイレに見えてくる
この岩場がすべてトイレに見えてくる

登山行程は6日間。その間、まずはお風呂に入れません。
正確に言うと、最後の3700mにあるキボハット以下なら、簡易水シャワー(ほぼホースみたいなの)や、野外の水道はあります。たぶん下山中の人なのでしょうが、果敢に頭を洗っている方も見かけました。

果敢に洗髪に挑む女子。今にも崩れ落ちてしまいそうな体勢で
果敢に洗髪に挑む女子。今にも崩れ落ちてしまいそうな体勢で

しかしここは高地。朝夕は気温が低く、水シャワーなんぞもってのほか。それに冷えると血流が滞り、高山病リスクが高くなるとのことで、6日間は風呂に入らず過ごします。
うへぇ、きったね〜とお思いでしょうが、非常に乾燥しているせいか、多少汗をかいてもすぐに乾いてしまい、お風呂に入りたくて入りたくて仕方ない、という気持ちにはなりませんでした。

それどころか、大量の水分補給と、食事が美味しいのと、良く寝ているので、お肌の調子は上々。運動もしているし、洗面器にお湯をもらって顔や手を洗ったり、持参した赤ちゃんのおしりふきで足や身体を拭いたりで、ずいぶんすっきり。日焼け止めだけてお化粧せず基礎化粧品も使わないのに、普段よりも調子が良いなんて! これはパーティの女性みんなで「これぞキリマンジャロビューティー現象!」と盛り上がったトピックです。

朝夕、そこらへんで汲んできたお水を沸かして洗面器で渡してくれるおにいさん
朝夕、そこらへんで汲んできたお水を沸かして洗面器で渡してくれるおにいさん

まあ普段から、私は皮膚が弱いほうなので(黄熱病予防接種でばっちり副作用が出たくらい)、あまり石けんでワシワシ洗う事はしませんし、日本の過剰な衛生観念には疑問を抱く考えの持ち主なので、人よりも風呂無しへの耐性が高かったとも言えます。

下山すると気温の高い場所になるので、やはり汗をかき、6日ぶりのシャワーは(あまり暑くならずジョボジョボの水流でも)非常に気持ちよかったですけどね!

そしてトイレのこと。
トイレは、各ハット(山小屋エリア)にありました。穴があいてしゃがむタイプと、洋式が2つずつとか。簡易的ではありますが、ちゃんと水洗で、おそうじもまめにされていました。紙はありませんので、持参したトイレットペーパーをを紐でぶらさげて使います。

これは1日目のマンダラハットのトイレ
これは1日目のマンダラハットのトイレ。だいたいこんな感じ

しかし気になることが。ほぼ99%、洋式トイレには便座がないのです!
あまりに、便座なし率が高いので、タンザニアではそういう習慣なのかと思ったほど。後で隊長に聞いてみたら、どうやら便座は盗まれてしまうらしく、それを補充していないだけなのだとか。でも、便座盗んでナニするの一体!? という疑問には答えてくれる人はいませんでした。今もってナゾです。

便座のないトイレにあたったときは、もちろん中腰で用足しです。まるでヨガです。修行です。
何度も書いていますが、高山病予防に一日2〜3リットルも水を飲み、利尿作用のあるダイアモックスを飲んでいるわけですから、一晩で2〜4回くらいはトイレにいきます。山小屋のトイレは、キリマンジャロ登山中、最もお世話になった施設と言えるでしょう。たとえ便座がなくても。

登山中も登山後も水分ばかりとっているもので・・・
登山中も登山後も水分ばかりとっているもので・・・

山小屋以外のトイレ事情ですが、だいたい日々の登山行程につき約1箇所は、トイレがあります。これが、簡易も簡易で狭い小屋の中に穴があいているだけのもの。ドアもなかったりしまらなかったりします。しかも、6〜7時間の行程内に約1軒ですから、おのずとトイレのタイミングとはあいません。

1日目の行程途中のトイレ。ここは最も大きくきちんとしていました。この後のトイレは見事に穴だけ
1日目の行程途中のトイレ。ここは最も大きくきちんとしていました。この後のトイレは見事に穴だけ

そこでどうするか? もちろん青空トイレです。
1日目は行動時間が短いので不要でしたが、2日目の草原では、トイレに行きたくなったら、登山道をそれて、できるだけ背の高い草むらにしゃがんで用を足します。キリマンジャロの頂から見下ろされ、アフリカの大地に腰を下ろして大自然の景色を眺めながらのトイレはまた格別なものがあります。この醍醐味を知ってしまったら、穴があいているだけのトイレなんてもう入れません。

こんな景色を眺めながらのトイレはサイコー!
こんな景色を眺めながらのトイレはサイコー!

苦労したのが4日目。最初のうちこそ岩場があるので隠れられましたが、4000mを超えたころからは砂漠地帯。隠れようにも隠れられない中、なんとか大きめの岩を見つけてがんばりました。といっても、もうここまできたらどうでも良いんですけどね。見えるとか見えないとかが、そもそもあまり気にならなくなるものです。

もう隠れるところがないけどトイレにいきたくなる
もう隠れるところがないけどトイレにいきたくなる

そして4700mの山小屋では、酸素が薄いあまりに、すぐ近くのトイレに行くだけで息が切れる体験をしました。ああ酸素があるってすばらしいことです。

高度4700m地点。トイレにいくにも全力投球
高度4700m地点。トイレにいくにも全力投球

#7 Day2 ホロンボハット(3720m)まで
#8 登頂へ導く毎日の「食」
#9 山小屋事情
#10 Day3 高度順応日のゼブラロック・ハイキング
#11 月明かりの影ができる場所で
#12 Day4 いよいよキボハット(4,720m)へ
#13 ガイド&ポーターのこと
#14 Day5 登頂アタック5895mへ
#15 Day5 頂上からのハードな下山
#16 Day6 さらばキリマンジャロ
#17 アルーシャへ移動
#18 Day7 サファリ〜帰国へ
#19(最終回) 持ち物いろいろ

【キリマンジャロに登ってきた】#5 Day1 マラングゲート(1879m)からマンダラハット(2730m)

そんなわけで、いよいよ登山初日です。
まずはホテルからバスで移動。到着すると、たくさんのポーターさんたちが待ち受けていました。人間はするっと降ろされ、我々の荷物をどう分けて持つかの会議が始まります。

すごい数のポーターが集まってきた
すごい数のポーターが集まってきた

我々のパーティーは13人ですが、タンザニア側のガイド、コック、ディッシュウォッシャー、キッチンボーイ、そしてポーターと、総勢約50名もの方にお世話になります。ポーターは、我々の荷物の他に、お食事の材料、料理に使うお水、その他私たちが6日間飲むお水(10リットル×19本!)などなど、あらゆるものを運んでくださり、私たちは目的の登頂を果たすことに集中できます。ここでは観光業が大切なお仕事なので、雇用を発生するのは良い事です。

荷物分担の話し合いがはじまる
荷物分担の話し合いがはじまる

登山口には、登山道具のレンタル屋さんがあります。帽子やバンダナも売っていて、私はここで父への土産としてキリマンジャロ帽子を買いました。ちなみに今回、私のリュックは父からの借り物です(肩ひもが調節できて長時間歩いても楽なもんで)。

登山道具レンタル屋さん。ロストバゲージしてたらお世話になるところだった
登山道具レンタル屋さん。ロストバゲージしてたらお世話になるところだった

登山口の周囲には、キリマンジャロ土産やさんがあり、うろうろしていると売り子さんたちが近づいてきます。入り口には銃を持ったレンジャー(?)がいて、コカコーラの瓶を側溝で洗うところを目撃したり。

レンジャーのおじさんがコーラの瓶を持って・・・
レンジャーのおじさんがコーラの瓶を持って・・・

側溝でコーラの瓶を洗ってました・・・
側溝で洗ってました・・・

バケツ片手に携帯で話しているおねいさんを目撃したり。

思わず見とれるほど鮮やかな服
思わず見とれるほど鮮やかな服

登山登録に時間がかかったので、ちょっと早めのお弁当を食べました。見事な炭水化物まつりです。

真ん中がチキン、右がリンゴ、手前はマンゴージュース、その他はすべて炭水化物
真ん中がチキン、右がリンゴ、手前はマンゴージュース、その他はすべて炭水化物

登山登録は直筆でパスポート番号を記入し、サインをします

登山登録事務所の前にはオリジナリティあふれるクリスマスツリー
登山登録事務所の前にはオリジナリティあふれるクリスマスツリー

そろそろ分担も決まった頃・・・
そろそろ分担も決まった頃・・・

そんなこんなで、お昼ちょっと前にやっと出発でございます!

ゲート前の標識。ハット毎にこの看板がありました
ゲート前の標識。ハット毎にこの看板がありました

スタート地点からは、緑に包まれます。湿気が多く、気温が高い。しかし森林浴をしながらの歩行は気持ちが良いものでした。

湿度の高い緑の小道を歩いていきます
湿度の高い緑の小道を歩いていきます

道も良く整備され、ま、正直行って「ここキリマンジャロだっけか?」と思ってしまうくらい、普通に歩き慣れた山道の風情です。熱帯的にデカいお花があるわけでも、ワイルドな自然に苦労するわけでもありません。非常に快適そのもの。
ただ、木々や葉っぱが伸びやかで、見たことのない草花に足をとめながら歩きます。

手のひらの長さほどもある巨大なめくじ・・・
手のひらの長さほどもある巨大なめくじ・・・

ジャングルの中をひたすら歩いて
ジャングルの中をひたすら歩いて
蟻の大群に出会ったり(隊長はこのあと蟻に進入され噛まれていた)
蟻の大群に出会ったり(隊長はこのあと蟻に進入され噛まれていた)

4時間ほどで約1000mの高低差ですから、最後にやや急坂があります。しとしと降っていた雨が激しくなりそうだからと、ガイドさんが少し歩みを早めたこともあいまって、飛行機ダレして時差ボケが残る身体にはちょっとキツかった。

曼珠沙華そっくりの花が木からニョキっと出ていた
曼珠沙華そっくりの花が木からニョキっと出ていた

湿気が多いのできのこも生える
湿気が多いのできのこも生える

無事、マンダラハット、2730mに到着です!

のん気に記念撮影をしてみたり
のん気に記念撮影をしてみたり

のん気に標高をはかってみたり
時計で標高をはかってみたり(気圧で測るタイプは少しずれる)

山小屋についたら、案の定雨が激しくなりました。荷物を置いて、着替えて。そしてなんと、同行のスタッフさんが、お湯をわかして洗面器に入れて渡してくれるので、それで顔や手を洗ってさっぱりします。お水はそこらへんで汲んでくるものなので、葉っぱや枝が浮いていてもご愛嬌。この洗面器サービスは、毎朝夕必ずやってくれて、このおかげで毎回ものすごくリフレッシュできました。

雨が激しくなってきたので山小屋へ避難
雨が激しくなってきたので山小屋へ避難

さっぱりしたところで、まずはティータイム。高山病予防に水分をたんと取らなければならない義務感もあり、ミロ、チョコレート、キリマンジャロティーを何杯も飲みます。お茶請けはポップコーン。ダラダラおしゃべりして過ごします。

ダイニングでのティータイム
ダイニングでのティータイム

お茶のあとは、荷物を片付けたり、写真を撮ったり。既に雲海が見える高さまで来ていました。

すでに雲の上、2730mまで来ています
すでに雲の上、2730mまで来ています

夕食は温かいスープから始まり、焼いたトースト、ポテト、フルーツなど盛りだくさん。出発前に「食事は期待するな」「代替のインスタント日本食が必須」と期待値を下げられていましたが、それを差し引いても、なんだか美味しいんですけど?! 特別な味付けがしてあるわけではないのがまた良くて、パクパク飽きずに食べられました。隊長曰く「自分のキリマンジャロ史上、今回が最も美味しい・・・」と。ラッキー、ラッキーすぎる! 毎日の食生活がつらいと、この過酷な環境では体力奪われますもんね。

大量のトーストも焼きたてで美味しい。手前のピーナッツバターも甘くないタイプで好み
大量のトーストも焼きたてで美味しい。手前のピーナッツバターも甘くないタイプで好み

夜は9時には消灯。電波は入りますが、海外WiFiも持参していないし、久々のデジタル断食です。シュラフの中でキンドル読んでたりはしましたが、情報にアクセスできないってたまには必要ですね。皆で話している最中、「○○って何だっけ」となってもググれない。そんな状況もあり、今回皆でよくしゃべりました。身の上話などはほとんどしなくて、普段どこで何している人なのかさっぱりわからなくても、本当に楽しかった。山で、お化粧もオシャレもせず(普段もそれほどしてないが)、ただ風景見て、歩くだけで。情報の便利さを甘受している日々を否定する気はないけれど、やはりこういう軌道修正は人にとって不可欠なものと実感します。

貴重な電力はソーラーパネルから
貴重な電力はソーラーパネルから

大量の水を飲むので当然、夜間もトイレに通うのですが、寒い中つらい思いをしていくと満天の星のご褒美が(私の技術では写真が撮れず、餅はモチ屋さんに任せました)。ギャーギャーという猿の鳴き声を聞きながら、ものすごく熟睡できたのでした。

#6 トイレとお風呂事情
#7 Day2 ホロンボハット(3720m)まで
#8 登頂へ導く毎日の「食」
#9 山小屋事情
#10 Day3 高度順応日のゼブラロック・ハイキング
#11 月明かりの影ができる場所で
#12 Day4 いよいよキボハット(4,720m)へ
#13 ガイド&ポーターのこと
#14 Day5 登頂アタック5895mへ
#15 Day5 頂上からのハードな下山
#16 Day6 さらばキリマンジャロ
#17 アルーシャへ移動
#18 Day7 サファリ〜帰国へ
#19(最終回) 持ち物いろいろ

【北横岳に登ってきた】晴天の雪山は異次元の世界

キリマンジャロの記録はまだ続きますが、ちょっと脱線して。
この週末(2016/1/30〜31)、北横岳で雪山トレッキングを楽しんできました。

木の上に雪の十字架が!
木の上に雪の十字架が!

登山歴がまだ浅いワタクシですが、いつかは雪山を登ってみたいなーという乙女な夢を叶えるときがやってきました。
北横岳は、北八ヶ岳に位置する2480mの程々に高いお山でありながら、初心者に適しているコースということで、冬山バージンのオレ様でも大丈夫そうです。

行程はこんな感じ
行程はこんな感じ

普段と違う荷物としては、ホッカイロをちょっと多めに持ったくらい。
歩くときは、あったかインナー+メリノウール+インナーダウン付のウインドブレーカー。下はあったかタイツ+裏フリースのトレッキングパンツ+レインパンツ。ニット帽、フリースのネックウォーマー、手袋二枚、レインスパッツをつけて。冬山といえど歩くと暑くなってくるので、想像よりも薄着で大丈夫でした。
ただ、動いていないときは寒いので、山小屋では厚手のフリースと毛糸のレッグウォーマーでしっかり防寒対策を。
スノーシューとストック、軽アイゼンはレンタルで。また、標高があるのでと勧めてもらった冬用登山靴も借りてみました。この冬用登山靴、履いてみてわかったけれど、足の周りにクッションがあり、それが足を温めてくれるので、とても快適でございました。

スノーシューで雪の上を歩く
スノーシューで雪の上を歩く

さて、北横岳の登山が初心者にも向いている理由のひとつに、ロープウェィの存在があります。1771mの山麓駅から、2237mの山頂駅までひとっひとびで行けてしまいます。つまり、登る標高は200mちょい。これはお得でしょ、奥さん。
このロープウェイには、スキーやスノボのお客さんも一緒に乗ります。というか、登山客がマイノリティな存在です。

北横岳ロープウェイ山麓駅
北横岳ロープウェイ山麓駅

水はありません、が山小屋でお湯はもらえました(有料)
水はありません、が山小屋でお湯はもらえました(有料)

山頂駅に到着したら、まずはスノーシューを装着。曇っていますが雪は降っていません。薄グレーの世界を歩き始めます。

装着OK! なオレ
装着OK! なオレ

スノーシューで歩くのは、踏み固められた道よりも、積もってフカフカしているところが楽しい。たまにクマザサの上の雪を踏んでしまって、身体がゆっくり雪の中に落ちます。しかし、落ちるとわかっていても何もできず、最初はビビるのですが、スローモーションで落ちてはよじ上るを繰り返すと、テンションがあがってきます。

雪は降っていないけれど景色はこんな
雪は降っていないけれど景色はこんな

15分くらい歩くと、本日のお宿、縞枯山荘に到着しました。
ここに不要な荷物を置いて、また出発です。今日は短距離・短時間なので、必要なものだけサブバッグに入れて、リュックごと置いてきてしまいました。

今日のお宿 縞枯山荘
今日のお宿 縞枯山荘

キリマンジャロの山頂アタックで、身体の負担を減らすためにできるだけ荷物は持たないようにと隊長に言われ、子羊のように素直な私?は思い切ってポーチひとつで厳しいアタックに挑んだのでした。普段から「持たざる人生」を目指しているのものの、このときまた、余計なものを持たない身軽さを心身で実感してしまい、帰国してもしばらくは手ぶらな人になっていました。なので今回も、ちょっとのおやつと、テルモスと、カメラをポケットとサブバッグに入れてあとは置き去りに。

景色ほど寒くはない
景色ほど寒くはない

さて、身軽になって目指すは縞枯山の山頂です。曇りで空はどんよりし、雪は多いですが、気温は普段-10〜15度くらいのところが少し高めとのことで、快適に歩き出します。途中、雪の重みで倒れてしまった木の間をくぐったり、急坂を登ったりしながら山頂へ。

木々が雪で垂れ下がる
木々が雪で垂れ下がる

OLYMPUS DIGITAL CAMERA
妖怪の手のよう
OLYMPUS DIGITAL CAMERA
空が見えてくる

山頂は、狭いながら空が開け、木々に連なるたくさんのエビのしっぽを観察したりして楽しみました。

有名なえびのしっぽ現象
有名なえびのしっぽ現象

雪でぬいぐるみのようになった低木
雪でぬいぐるみのようになった低木

帰りは登った急坂をお尻で滑り降りたり(このときカメラを雪まみれにしてしまいしばらく写真がとれず・・・)、バフバフと新雪の上を踏みつけながら歩き回ったりと、スノーシューの醍醐味を堪能して山小屋へ。

スノーシューに最適なコンディション
スノーシューに最適なコンディション

山小屋の中は薪ストーブが燃えていて、手をかざして暖まりながらしばし休憩。

山荘の薪ストーブ
山荘の薪ストーブ

夕方5時半には夕食です。大きな手作りハンバーグの美味しいお食事でした。

夕食はでっかいハンバーグ
夕食はでっかいハンバーグ

消灯は8時半。それまでランプの下で、山の話を語らいます。キリマンジャロのことを聞いてもらえたのがちょっと嬉しかったです。

山小屋のランプの光。なんだか物語のようだ
山小屋のランプの光。なんだか物語のようだ

お布団はブレスサーモというあったか素材で、とても快適。とはいえ、寝る姿勢が悪かったために、胸が苦しく非常にホラーな悪夢を見るはめに。途中何度か目をさましながらも、ゆっくり温かく眠りました。
朝型、トイレに起きたついでに外に出ると、しんとした雪山の景色に、ポツポツと星が出て、小さくて明るい月がこうこうと光っています。白い雪が青く浮かび上がる夜の景色があまり美しくて、寒いのも忘れて見入ってしまいました。すぐに寒いことを思い出すくらい寒かったですけど。

朝方の景色。夢のよう。
朝方の景色。夢のよう。

朝方ももう一度外に出てみると、東の空が明るくなっています。その明るい光が、正面の山に反射して、荘厳な360度ビュー。

東の空が明るくなってきた
東の空が明るくなってきた

こんな素晴らしい景色が見られるなら、リスクがあっても雪山に登っていく人の気持ちがわかります。

すばらしい日の出
すばらしい日の出

朝日が反射してキラキラ
朝日が反射してキラキラ

朝ご飯もほどよい分量で温かく、美味しかった。

あさごはんはやさしい味
あさごはんはやさしい味

さて7時過ぎに出発です。本日は昨日とまったく変わって雲一つない青空が広がっています! なんて幸運! 軽アイゼンをはいて、北横岳山頂を目指します。
まだ太陽が低いので、気温はマイナス14度くらいとのこと。手袋を外していると、あっという間に冷えてしまいます。
雪はまだ新しいところが多く、うさぎの足跡が見つかりました!

うさぎの足跡
うさぎの足跡

どんどん歩いていくと、火山が噴火したときに溶岩が落ちてできたという坪庭に出ます。ここの景色が非常に素晴らしく、白い雪をかぶった南アルプスが遠くにはっきりと連なっていました。普段は吹きっさらしで顔なんて出していられないらしいのてすが、この日はなんと無風。冷たい空気が気持ちよいほどでした。

アルプスがくっきり
アルプスがくっきり

朝日と雪がどちらも眩しく
朝日と雪がどちらも眩しく
これはきつねの足跡だそうです
これはきつねの足跡だそうです
木々が芸術作品のよう
木々が芸術作品のよう

坪庭を抜けるとやや登りが続きますが、進めば進むほど遠くの景色と、雪にまみれてキラキラする大地や木々が目に入り、ぜんぜんしんどくなんかなりません。まるでテーマパークです。
北横岳雪の世界1

北横岳
雪の世界 2
北横岳
雪の世界 3
北横岳
雪の世界 4
北横岳
雪の世界 5
北横岳
雪の世界 6
北横岳
雪の世界 7

途中、北横岳ヒュッテの前で休憩。遠くに浅間山が見えました。

ここには泊まらなかったけど北横岳ヒュッテ
ここには泊まらなかったけど北横岳ヒュッテ

遠くに浅間山。あの浅間山も美しい。
遠くに浅間山。あの浅間山も美しい。

そしてさらに急坂を登ると、頂上へ!
ものすごく長いエビのしっぽが、普段の風の強さを表しています。八ヶ岳のガイドさん曰く、通常は風が強くてすぐに降りなくてはならないとのことですが、超好天に恵まれたため、ゆっくり景色を楽しみました。

歩いてきた道
歩いてきた道

遠くの山がとにかく美しい
遠くの山がとにかく美しい
南八ヶ岳のやまやま
南八ヶ岳のやまやま
名物えびのしっぽ
名物えびのしっぽ
山頂票にもしっぽが
山頂票にもしっぽが

そして下山。登ってきたばかりのたくさんの人とすれ違います。混む前の時間に登ってきてよかった。

個人的にツボだった、木々の上の十字架
個人的にツボだった、木々の上の十字架

下山時には、気温が上がってきたのか、木々の雪がとけてつららに水がたまったり、つららが折れて雪にささったりしていました。昔、凶器のない殺人事件てあったよなと思い出したりしながら、下山です。

枝が白いだけでこんなに美しいなんてね
枝が白いだけでこんなに美しいなんてね

山荘まで降りたら、再びスノーシューに履き替えて、ロープウェィの駅まで歩きます。昨日とは違う、大地が開けたようなところを通ってきました。

サスペンスドラマでおいつめられるところのよう
サスペンスドラマでおいつめられるところのよう

単独の十字架
単独の十字架
北横岳ロープウェイ山頂駅まで戻る。あー短かった!
北横岳ロープウェイ山頂駅まで戻る。あー短かった!

あー本当に楽しかった。スノーシューとアイゼンの両方楽しめて、しかも2日とも雪には降られず、夜は星、昼間は青空の好天で。いつもこんなにコンディションが良いわけではないと思うけど、また雪山トレッキングを楽しみたいと思っています。

【キリマンジャロに登ってきた】#4 キリマンジャロ登山の道のり

キリマンジャロの雪

キリマンジャロ登山は、出発から下山まで6日を要しました。
私たちが登ったのは、最もメジャーな「マラング・ルート」。すべて山小屋(ハット)での宿泊です。

山小屋
山小屋(ハット)はこんな建物。

「マラングルート」の全行程を殴り書きするとこんな感じです。
実際にはもっと長く厳しいワインディングロードです。

マラング・ルート
一日に1000mずつ登るスケジュール

それではキリマンジャ〜ロ基本情報から(情報元:Wikipedia)。ちなみにアフリカ人はこんな風に「ンジャーロ」と、”じゃ”をちょい上げ気味にのばします。

タンザニアガイド
「きりま・んじゃ〜ろ」と発音する人たち

キリマンジャロはアフリカ大陸最高峰で、独立峰としては世界一の高さを誇る5895m。タンザニア北東部に位置します。「キリマ」はスワヒリ語で山、「ンジャロ」はチャガ語で白。「白く輝く山」という意味ですが、マサイはこれを神の家と呼ぶそうな(ヘミングウェイの「キリマンジャロの雪」でも、神の家として登場)。その頂上はこれまたスワヒリ語で自由を意味する「ウフル」という名前がつけられています。なんてシンプルで美しい名前なんだ。
ちなみに、キリマンジャロの雪は、下からはもうおまけ程度にしかみえない状況。パッケージやガイドブックに描かれている絵は10年以上前の状態です。氷河はどんどん縮小傾向で、20年後にはすっかりなくなると言われています。

キリマンジャロの雪
3700m地点から見上げた頂上。雪がおまけ程度に見えています

赤道付近なので、麓は20〜30度の汗ばむ気温ですが、山頂はマイナス10度以下にもなり、酸素量は低地の半分。とにかくゆっくり登り、お水をたくさん飲んで、途中で高度順応もしながらの登山で、高山病を予防します。

水をたくさん飲む
水をたくさん飲んで高山病予防

植生もどんどん変わります。1日目は湿度の高いジャングル。

ジャングル
雨が降ってもあまり濡れないジャングルの中

2日目は低木・草原をトレッキング。日焼けに注意。

キリマンジャロ2日目
どんどん木が低くなり、空が見えてくる

3日目は高度順応日で、3700〜4000m付近を歩き回ります。

ゼブラロック
高度順応のハイキングでゼブラロックへ

4日目は植物のない砂漠の一本道を歩く。ここらへんから見た事のない風景に変わります。

砂漠
木がなくなった砂漠の道

5日目は夜中に出発の頂上アタック。下りは3700mポイントまでいっきに下ります。

キリマンジャロ頂上
5895mの異次元世界

6日目はマラングゲートまで戻ります。

マラング・ゲート
Welcome Againと書いてあります

帰国前にサファリに寄る予定!

アルーシャサファリ
サファリではキリンの群れが!

こんな行程ですが、6日間はお風呂に入ることができません。山小屋や、ランチのポイントにはトイレ(穴が空いているだけの簡単なもの)がありますが、途中は青空トイレです。高山病予防に水をたくさん飲んでいるので、6日間も歩くと「絶好のトイレポイント」を見つける目が養われます。

キリマンジャロ
トイレポイント探しの難易度が最も高い地点。岩場がチャンス

また、男女同室でノープライバシーな状況です。シュラフの中で着替えるのが上手になったり、他人がいても自分のペースを保てるスキルがアップします。私は、普段から、心の中でツッコミを入れることが多いほうなのですが、集団行動でストレスがたまってうっかり社会性に欠けた発言が口から飛び出して、周囲を凍り付かせたりしまわないかと危惧しておりました。が、逆に”スルー”力が増した気がします。ある意味、荒療治と言えましょう。

キリマンジャロ山小屋
ここはダイニング。二階は大部屋で二段ベッドが並んでいます

いや、何よりも、素晴らしい景色と非日常が楽しく、個性的なパーティのメンバーや、プロフェッショナル中のプロフェッショナルである隊長、親切の極みである現地ガイドの面々にとても恵まれたことが、私の悪態を封じ込めたと考えられます。ホント感謝しかありません。

そんなわけで、この行程をご紹介していきます!
ていうか、4話でまだ登山口にもたどり着いていないなんて!
完全に、私の、私のための、私による旅行記です!!

#5 Day1 マラングゲート(1879m)からマンダラハット(2730m)
#6 トイレとお風呂事情
#7 Day2 ホロンボハット(3720m)まで
#8 登頂へ導く毎日の「食」
#9 山小屋事情
#10 Day3 高度順応日のゼブラロック・ハイキング
#11 月明かりの影ができる場所で
#12 Day4 いよいよキボハット(4,720m)へ
#13 ガイド&ポーターのこと
#14 Day5 登頂アタック5895mへ
#15 Day5 頂上からのハードな下山
#16 Day6 さらばキリマンジャロ
#17 アルーシャへ移動
#18 Day7 サファリ〜帰国へ
#19(最終回) 持ち物いろいろ

【キリマンジャロに登ってきた】#3 人生初アフリカ記念日

空港からバスが出発。いよいよアフリカの一日目が始まります。いやードキドキ。

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【砂煙が上がる道】

窓の外はとにかく広い。とーにかく広い。遠くまで見渡せる。ビルディングなんてひとつもない。木がまばらに生えている地平線がずっと続く。

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【地平線がずっと見える】

しかも、様々な種類の山羊や牛がわんさか。

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【動物の群れがあちこちに】

定期的にお店のあるエリアを通り、それを過ぎるとまた荒野の繰り返し。

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【小さな商店が並ぶ町を通り過ぎる】

荒野にもたまに人の姿が見えるけれど、お店のあるエリアに来ると断然増えてくる。
男性も女性もスタイルが良く、洋服が似合う! 女性はお尻がキュツとあがっていて、ふくよかな人が多い。カンガという伝統布(カラフルな柄に金言(時は金なりみたいなやつね)が書いてあるのが特徴)を使ったワンピースやブラウス・スカートを着ている人、真っ赤なボディコン(死語)のワンピを着て露出の高いおねえさま、頭に大きな荷物を乗せて色鮮やかなムームー系の服を着ている人など。男性も、「だらしね〜」みたいな人は少なく、サングラスにスーツでばっちり決めた人や、荒野の脇にいる男性で、ま紫のシャツを着こなしている人がいたり。
そして、アジアでよく目にする「平日の真っ昼間から集まって座って何してまんねん」の男性群は、ここタンザニアでも良く目にしました。

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【ぶれているけれど鮮やかな水色の衣装を着た女性】

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【小さな教会がいくつも見えた】

どうも動くバスの中からの写真が技術的にも心情的にも写せなかったので、夜、ベッドの中で忘れないように描いておいたラクガキがこちら。
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それにしても、コンクリートの道が少なく、窓から砂埃がガンガン入ってくる。ちなみに私が子供の頃に住んでいたところは、こういう舗装されていない道路が家の周りにたくさんありました。今はどこもコンクリートだらけで、土があるところが良いなと思うけれど、乾燥すれば埃、雨が降ればぬかるみと、人の身体に影響することもたくさんあり、生活する上ではどちらがとは言えないところです。

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【パラボラアンテナ屋さん】

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【動物が草を食む荒野を繰り返し】

でも、空が広くて、この景色を目に焼き付けんと、ずっと窓に貼付いていた私。おかげで今も脳内再生ができ、それは私の大切な永久財産です。しかし記憶は自分の都合の良いように塗り替えられていくものなので、実際の状態を動画で残しました。


【勝手に世界の車窓から キリマンジャロのバス編】

約2時間の道程を経て、ホテルに到着しました。町の名前は「モシ」。キリマンジャロ登山口のすぐ近くです。バスを降りると、こじんまりとしたかわいらしいホテルが建っていました。

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【ツリーのような形の不思議な木】

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【ウェルカムお菓子はこの後何度も食べることになるポップコーンとビスケット】

セキュリティに厳重さを求める方にはむつかしいかもしれませんが、広いベッド、清潔なシーツ、窓の外には緑を眺められるテラスがあります。

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【明るくてシンプルなお部屋】

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【テラスの向こうには森】

今夜以降、しばらくプライベート空間も、シャワーもなくなります。まずはシャワーを浴びましたが、大勢がいっぺんに使ったせいか、残念ながらお湯は出ませんでした。また、ケニア産のせっけんが置いてありましたので使ってみましたが、石灰のような手触りでまったく泡がたたない不思議な石けんでした。
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【ケニア産の石けん。どうがんばっても泡立たない!】

お水はここで調達しましたが、2リットルでUS$3とちょっとお高め。しかし周囲にマーケットはないので、ここで調達するしかありません。ただ、今回、予定では、登山中に飲む水(1日2リットル×日数分)を購入して持ち込むことになっていましたが、なんとタンザニアガイド軍団が、全員分×日数分の飲み水をあらかじめ調達してくださったとのこと!まことにありがたい! というわけで、ホテルで飲む+翌日分のみの調達で済んでしまいました。

夜はこちらで報告したとおり、アップルパイでお誕生日祝いをしていただいたり!
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【一生忘れられないアップルパイ】

日が暮れた後は少し肌寒い夜でした。明日からの登山を控え、早々にベッドに入りました。

#4 キリマンジャロ登山の道のり
#5 Day1 マラングゲート(1879m)からマンダラハット(2730m)
#6 トイレとお風呂事情
#7 Day2 ホロンボハット(3720m)まで
#8 登頂へ導く毎日の「食」
#9 山小屋事情
#10 Day3 高度順応日のゼブラロック・ハイキング
#11 月明かりの影ができる場所で
#12 Day4 いよいよキボハット(4,720m)へ
#13 ガイド&ポーターのこと
#14 Day5 登頂アタック5895mへ
#15 Day5 頂上からのハードな下山
#16 Day6 さらばキリマンジャロ
#17 アルーシャへ移動
#18 Day7 サファリ〜帰国へ
#19(最終回) 持ち物いろいろ

【キリマンジャロに登ってきた】#2 成田出発〜キリマンジャロ到着まで

成田エクスプレスの遅れを見越して、少し早めに到着。今回のパーティは隊長を含めて13人。
まだ誰も来ていないので、ゲート前のカーオブザイヤーを撮影してみたり。

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【マツダロードスター!】

3.11の時に私はベトナム旅行を計画していて、成田に向かう途中で被災し、家にも帰れず成田空港に泊まったことなどを思い出した。
その節は、寝袋とお水とクラッカーの支給をありがとうございました成田空港様。

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【これを見上げると胸が高まる】

22:20発の予定が、なんと20分早まり、22時に出ることに。そんなこともあるのね。
我々の2日前にキリマンジャロに出かけた隊長のところのバイト君は、なんとカタールからキリマンジャロ行きが飛ばなかったとのこと。
隊長が引率した昨年のパーティは、飛行機遅延で乗り継ぎに間に合わず、急遽ケニア経由に切り替えて、ロストバゲージしたり、深夜着で翌朝登山というハードスケジュールに変わったり、「キリマンジャロに荷物とも無事についたら50%は成功」と言われるし。
だから、飛行機が早まるのはどちらかと言えば朗報に聞こえます。

無事カタール航空に乗り込み、まずは機内食を。カタールの機内食って結構美味しいです。エコノミークラスも、中肉中背なら足をのばせる広さが確保されていて、快適。
深夜便なのでとにかく私は寝ます。12月は年末進行で不規則な生活になってしまっていたので、もともと時差ぼけ状態。到着までぐっすり眠りました。

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【アラビア文字の世界へ!】

カタールに着いたのは早朝。昨年、ポーランドに行く途中に経由したので、ちょっぴり懐かしい。広い広い空港内を歩いて、セキュリティを通過し、お店を覗いたり。

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【ドーハ空港名物黄色いくま】

スターウオーズまつり開催中だった。私は映画を観ていないので価値がわからず、マニアの友人のために数枚写真を撮る。(到着前に荷物を増やしたくないのでお土産はなし、ゴメン!)

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【朝の4時でもお店は営業中】

カタールはイスラム教の國なのですが、空港内はクリスマスセールをやっていた。大きなハブ空港だしね。

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【ずっしり濃厚なケーキ!】

私はこの日、お誕生日を迎えたので、同行の友人夫婦がお祝いしてくれました。チョコレートとフルーツのケーキと、コーヒー3つでおいくら?と尋ねると、「USダラー? OK、40ダラー!!!」と涼しい顔。よ、よんじゅうどる? ふぉーてぃーんじゃなくて、ふぉーてぃ? ちょっと予想外の金額でびっくらこきました。まあ普通に考えたら、カタールは物価が高いし、日本の空港でも同じようなものを頼んだら1人千円を超えるだろうけれど、「海外は日本より安い」という無意識があったのか・・・ まあそのままお金を払い(というかおごってもらった)、店員のお兄さんにハピバースデーを強要し、写真も撮ってもらいました。

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【広い広い空港の中には電車が横切っている!】

外国のトランジットって私はすごく好き。普段会うことのないような人がたくさんいるし、暇つぶしの様子も人それぞれ。ここまでくれば、私たちのほうが珍しい民族。一人旅の時は心細さMAXのポイントなんだけれど、今回は同胞が周りにいることもあり、じっくり人間観察を楽しみました。

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【ブレブレだけど、行き先は”キリマンジャロ”】

ゲートは時間からやや遅れてオープン、バスに乗って飛行機まで。タラップは階段を登るタイプで、さきほどよりやや小さめの飛行機に乗り込みます。客室乗務員のおねえさんも、バービー人形のようにお綺麗な方ばかり。

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【カタールからの空路は見たことがない色の大地の上】

もうひとがんばりのフライトを経て、キリマンジャロ空港に到着しました。

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【真っ昼間の空港で飛行機を降りる】

アジアの空港は、最初に訪れたときには掘建て小屋みたいだったのが、数年たつとびっくりするほど綺麗で大きな建物に変身していることが多い。デリーも、デンパサールも。でもこのキリマンジャロ空港は、平屋建てに、入国審査のブースが並んでいるタイプ。ぶかっこうなクリスマスツリーがおまけみたいに飾られていて、お店なんてひとつもない(出国のほうにはある)し、冷房も入っていない。冬の日本とクーラーガンガンの空港を経て来たフリース着用の身としては、じっとり汗ばむ温度。

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【キリマンジャロ国際空港】

出口から外に出ても、ツアー会社のお迎えが鈴なりになっているようなことはなく、気の良さそうな男性が二人、待っているだけでした。これが登山中ずっとお世話になるガイドリーダーでした。

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【空港内と周辺にあった赤い花の咲く木】

空港には、赤に近いオレンジの花と、でっかい豆のさやをつけた木がたくさん植えられていて、早速見たことのない植物に興奮。そんな私たちを尻目に、ガイドさんたちは、バスの天井に荷物をどんどん上げてくれました。

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【あれよあれよと荷物はバスの上へ】

それにしても、あっつ!!!!

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【太陽が眩しすぎ!】

クーラーのないバスでも、窓を開けていると風が入って気持ち良くなってきました。空港を出ると、あとはただ、アフリカの大地が広がっている中を2時間走ります。動物の群れ、大地、動物の群れ、の繰り返し。長いフライトで疲れていて、かつ水もなくのどがかわいて仕方なかったけれど、登山口のある町に到着するまでの2時間、ずっと窓に釘付けでした。アフリカに来たことを実感!

#3 人生初アフリカ記念日
#4 キリマンジャロ登山の道のり
#5 Day1 マラングゲート(1879m)からマンダラハット(2730m)
#6 トイレとお風呂事情
#7 Day2 ホロンボハット(3720m)まで
#8 登頂へ導く毎日の「食」
#9 山小屋事情
#10 Day3 高度順応日のゼブラロック・ハイキング
#11 月明かりの影ができる場所で
#12 Day4 いよいよキボハット(4,720m)へ
#13 ガイド&ポーターのこと
#14 Day5 登頂アタック5895mへ
#15 Day5 頂上からのハードな下山
#16 Day6 さらばキリマンジャロ
#17 アルーシャへ移動
#18 Day7 サファリ〜帰国へ
#19(最終回) 持ち物いろいろ