【キリマンジャロに登ってきた】#5 Day1 マラングゲート(1879m)からマンダラハット(2730m)

そんなわけで、いよいよ登山初日です。
まずはホテルからバスで移動。到着すると、たくさんのポーターさんたちが待ち受けていました。人間はするっと降ろされ、我々の荷物をどう分けて持つかの会議が始まります。

すごい数のポーターが集まってきた
すごい数のポーターが集まってきた

我々のパーティーは13人ですが、タンザニア側のガイド、コック、ディッシュウォッシャー、キッチンボーイ、そしてポーターと、総勢約50名もの方にお世話になります。ポーターは、我々の荷物の他に、お食事の材料、料理に使うお水、その他私たちが6日間飲むお水(10リットル×19本!)などなど、あらゆるものを運んでくださり、私たちは目的の登頂を果たすことに集中できます。ここでは観光業が大切なお仕事なので、雇用を発生するのは良い事です。

荷物分担の話し合いがはじまる
荷物分担の話し合いがはじまる

登山口には、登山道具のレンタル屋さんがあります。帽子やバンダナも売っていて、私はここで父への土産としてキリマンジャロ帽子を買いました。ちなみに今回、私のリュックは父からの借り物です(肩ひもが調節できて長時間歩いても楽なもんで)。

登山道具レンタル屋さん。ロストバゲージしてたらお世話になるところだった
登山道具レンタル屋さん。ロストバゲージしてたらお世話になるところだった

登山口の周囲には、キリマンジャロ土産やさんがあり、うろうろしていると売り子さんたちが近づいてきます。入り口には銃を持ったレンジャー(?)がいて、コカコーラの瓶を側溝で洗うところを目撃したり。

レンジャーのおじさんがコーラの瓶を持って・・・
レンジャーのおじさんがコーラの瓶を持って・・・

側溝でコーラの瓶を洗ってました・・・
側溝で洗ってました・・・

バケツ片手に携帯で話しているおねいさんを目撃したり。

思わず見とれるほど鮮やかな服
思わず見とれるほど鮮やかな服

登山登録に時間がかかったので、ちょっと早めのお弁当を食べました。見事な炭水化物まつりです。

真ん中がチキン、右がリンゴ、手前はマンゴージュース、その他はすべて炭水化物
真ん中がチキン、右がリンゴ、手前はマンゴージュース、その他はすべて炭水化物

登山登録は直筆でパスポート番号を記入し、サインをします

登山登録事務所の前にはオリジナリティあふれるクリスマスツリー
登山登録事務所の前にはオリジナリティあふれるクリスマスツリー

そろそろ分担も決まった頃・・・
そろそろ分担も決まった頃・・・

そんなこんなで、お昼ちょっと前にやっと出発でございます!

ゲート前の標識。ハット毎にこの看板がありました
ゲート前の標識。ハット毎にこの看板がありました

スタート地点からは、緑に包まれます。湿気が多く、気温が高い。しかし森林浴をしながらの歩行は気持ちが良いものでした。

湿度の高い緑の小道を歩いていきます
湿度の高い緑の小道を歩いていきます

道も良く整備され、ま、正直行って「ここキリマンジャロだっけか?」と思ってしまうくらい、普通に歩き慣れた山道の風情です。熱帯的にデカいお花があるわけでも、ワイルドな自然に苦労するわけでもありません。非常に快適そのもの。
ただ、木々や葉っぱが伸びやかで、見たことのない草花に足をとめながら歩きます。

手のひらの長さほどもある巨大なめくじ・・・
手のひらの長さほどもある巨大なめくじ・・・

ジャングルの中をひたすら歩いて
ジャングルの中をひたすら歩いて
蟻の大群に出会ったり(隊長はこのあと蟻に進入され噛まれていた)
蟻の大群に出会ったり(隊長はこのあと蟻に進入され噛まれていた)

4時間ほどで約1000mの高低差ですから、最後にやや急坂があります。しとしと降っていた雨が激しくなりそうだからと、ガイドさんが少し歩みを早めたこともあいまって、飛行機ダレして時差ボケが残る身体にはちょっとキツかった。

曼珠沙華そっくりの花が木からニョキっと出ていた
曼珠沙華そっくりの花が木からニョキっと出ていた

湿気が多いのできのこも生える
湿気が多いのできのこも生える

無事、マンダラハット、2730mに到着です!

のん気に記念撮影をしてみたり
のん気に記念撮影をしてみたり

のん気に標高をはかってみたり
時計で標高をはかってみたり(気圧で測るタイプは少しずれる)

山小屋についたら、案の定雨が激しくなりました。荷物を置いて、着替えて。そしてなんと、同行のスタッフさんが、お湯をわかして洗面器に入れて渡してくれるので、それで顔や手を洗ってさっぱりします。お水はそこらへんで汲んでくるものなので、葉っぱや枝が浮いていてもご愛嬌。この洗面器サービスは、毎朝夕必ずやってくれて、このおかげで毎回ものすごくリフレッシュできました。

雨が激しくなってきたので山小屋へ避難
雨が激しくなってきたので山小屋へ避難

さっぱりしたところで、まずはティータイム。高山病予防に水分をたんと取らなければならない義務感もあり、ミロ、チョコレート、キリマンジャロティーを何杯も飲みます。お茶請けはポップコーン。ダラダラおしゃべりして過ごします。

ダイニングでのティータイム
ダイニングでのティータイム

お茶のあとは、荷物を片付けたり、写真を撮ったり。既に雲海が見える高さまで来ていました。

すでに雲の上、2730mまで来ています
すでに雲の上、2730mまで来ています

夕食は温かいスープから始まり、焼いたトースト、ポテト、フルーツなど盛りだくさん。出発前に「食事は期待するな」「代替のインスタント日本食が必須」と期待値を下げられていましたが、それを差し引いても、なんだか美味しいんですけど?! 特別な味付けがしてあるわけではないのがまた良くて、パクパク飽きずに食べられました。隊長曰く「自分のキリマンジャロ史上、今回が最も美味しい・・・」と。ラッキー、ラッキーすぎる! 毎日の食生活がつらいと、この過酷な環境では体力奪われますもんね。

大量のトーストも焼きたてで美味しい。手前のピーナッツバターも甘くないタイプで好み
大量のトーストも焼きたてで美味しい。手前のピーナッツバターも甘くないタイプで好み

夜は9時には消灯。電波は入りますが、海外WiFiも持参していないし、久々のデジタル断食です。シュラフの中でキンドル読んでたりはしましたが、情報にアクセスできないってたまには必要ですね。皆で話している最中、「○○って何だっけ」となってもググれない。そんな状況もあり、今回皆でよくしゃべりました。身の上話などはほとんどしなくて、普段どこで何している人なのかさっぱりわからなくても、本当に楽しかった。山で、お化粧もオシャレもせず(普段もそれほどしてないが)、ただ風景見て、歩くだけで。情報の便利さを甘受している日々を否定する気はないけれど、やはりこういう軌道修正は人にとって不可欠なものと実感します。

貴重な電力はソーラーパネルから
貴重な電力はソーラーパネルから

大量の水を飲むので当然、夜間もトイレに通うのですが、寒い中つらい思いをしていくと満天の星のご褒美が(私の技術では写真が撮れず、餅はモチ屋さんに任せました)。ギャーギャーという猿の鳴き声を聞きながら、ものすごく熟睡できたのでした。

#6 トイレとお風呂事情
#7 Day2 ホロンボハット(3720m)まで
#8 登頂へ導く毎日の「食」
#9 山小屋事情
#10 Day3 高度順応日のゼブラロック・ハイキング
#11 月明かりの影ができる場所で
#12 Day4 いよいよキボハット(4,720m)へ
#13 ガイド&ポーターのこと
#14 Day5 登頂アタック5895mへ
#15 Day5 頂上からのハードな下山
#16 Day6 さらばキリマンジャロ
#17 アルーシャへ移動
#18 Day7 サファリ〜帰国へ
#19(最終回) 持ち物いろいろ

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