【蓼科山に登ってきた】山岳信仰の不思議な山頂へ

2016年9月は、勝手に「登山強化月間」にしましたため、まずは9月前半、蓼科山へ行ってきました。

山岳信仰の中でした
山岳信仰の中でした

蓼科といえば、避暑地のイメージ。白いワンピースに麦わら帽子という勝手なイメージを持っていましたが、そこに「山」がつくと、結構な急登の、岩だらけの山で驚きでした。

お天気はこんなでしたが
お天気はこんなでしたが

いつもの新宿出発で、中央道を走ります。そしていつもどおりの渋滞です。中央道はなんでこんなにいつも混んでいるんでしょう。その渋滞を作っている一人ではあるものの、この渋滞があるから、マイカーで行く気をなくします。渋滞の中運転して疲れて登山して、また帰るのに疲労困憊するよりは、みんなでバスに乗っていったほうが楽チンですから。運転手さんいつもありがとうございます。

そんな渋滞のおかげで、7:30に新宿を出たあと、蓼科山登山口に到着したのは11時。登山口には大きな鳥居があり、山岳信仰の名残が感じられます。後で調べたのですが、この八ヶ岳の北端に位置する蓼科山は、雪女とか山姥とか巨人とか、伝承にあふれた山なんだそうな。たしかにその片鱗を感じさせる厳しい自然に溢れていました。

登山口には大きな鳥居。これをくぐった人だけが登れます
登山口には大きな鳥居。これをくぐった人だけが登れます

鳥居から樹林帯を登っていくと、馬返しと呼ばれる急登が現れます。ここは、馬が登れずに引き返してしまいということからそう名前がつけられたんだそうな。馬じゃなくても引き返したくなる坂道です。まあ山登りに来たのでそんなこと言わずに登りますが。
すれ違うのは地元の人らしき人が多く、「これから登るの?」「今日は泊まりじゃないの?」と聞かれました。ええ、泊まりではなく日帰りですよ、登りますよ。

しばらくは整備された樹林帯の中を通ります
しばらくは整備された樹林帯の中を通ります
お天気があやしいです
お天気があやしいです

馬返からはとにかく急な登りが続き、パッと景色が開けて蓼科山荘に到着。山荘前でお昼ご飯です。
ここの山の山小屋は、外にTシャツや手ぬぐいなどのグッズをたくさん並べていて、売る気まんまんです。山小屋はだいたい、小屋の中に売店スペースがあるものですが、屋台のように外に出しているのは、ひょっとして宿泊客が少ないから? でも山小屋の方は親切で、「ここから先は岩ばかりだからストックしまったほうが良いよ!」と登山者にアドバイスしてくれていました。

蓼科山荘前。ここでたくさんの登山者がお昼を食べていました
蓼科山荘前。ここでたくさんの登山者がお昼を食べていました
山荘の前ではたくさんのきのこたちが干されていました
山荘の前ではたくさんのきのこたちが干されていました
山の上はもう赤とんぼが地上に降りる準備をしています
山の上はもう赤とんぼが地上に降りる準備をしています

山荘から上は、大きな岩がゴロゴロしていて、さらによじ登りになります。景色が開けてはガスに隠れ、白いもやの中登り続けます。転ぶとちょっとやばいかも。とにかく手足を使って、ゆっくり足場を確保して進みます。

結構な急登です
結構な急登です
あまり花は咲いていない山でした。唯一あったのがこれ。
あまり花は咲いていない山でした。唯一あったのがこれ。
山頂近くの、蓼科山頂ヒュッテに到着
山頂近くの、蓼科山頂ヒュッテに到着
ああ〜景色が〜〜
ああ〜景色が〜〜

そして頂上。ここの山の頂上は、ちょっと珍しい感じで、「山頂」というとんがりではなく、岩ごろごろの広い盆地のような山頂でした。そしてその中央に、蓼科神社奥宮があります。昔の人は、ここを目指してお参りに登ったのでしょうね。祈りの山であるところは、バリ島のアグン山なんかと変わらないんだなと思います。私が登山を好きになった理由のひとつに、昔の、山に登りながら祈りを捧げていたという、土着信仰の形跡をみつけられるということがあります。この山頂は、ガスがなければ360度の景観が楽しめるのかもしれず、そこは残念でしたが、このガスった雰囲気の中に見る奥宮の鳥居もまた雰囲気でした。

真ん中に小さく鳥居が見えるのわかりますか?
真ん中に小さく鳥居が見えるのわかりますか?
近寄るとこんな感じ
近寄るとこんな感じ
景色が見えないので写真を撮って遊ぶ
景色が見えないので写真を撮って遊ぶ
神秘的な奥宮
神秘的な奥宮

さて、山頂は思いの外寒かったので、すぐに下ります。よじ登った岩を今度は注意深く降り、山荘を超えた下りの道ではとうとう雨が降ってきましたが、15時過ぎにはまた登山口まで戻ることができ、温泉に入って帰りました。とはいえやはり中央道は渋滞して、新宿着は10時近く。バスの中で爆睡できたので文句などひとつもありません!

夕暮れの白樺湖
夕暮れの白樺湖

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