私は以前、個人旅行のアクティビティ手配を行うウェブ制作に関わっていたことがあり、そこではオーストラリアも取り扱っていたので、決して遠い存在ではありませんでした。でもなんだか、心惹かれるものがなかった。なんでだろうかと考えると、オーストラリアのイメージが、どうしても以下のようなものになっていたからです。
・「コアラと戯れる施設」がある
・コアラとカンガルーのぬいぐるみがお土産
・ケン・ドーンの絵
・整備された自然
それと、私はかつて、バリ島で仕事をしていたことがあるのですが、そこに遊びに来ていたオージーのイメージがあまりよくなかった・・・
今、書いていて思ったのですが、結構偏見に満ちていることがわかりました。ハワイにはワイキキしかないと思っている人(そんな人がいるのか知らんが)と、なんら変わりありませんね。
端的に言うと、大自然があるにはあるけれど、結局行けるところは「管理」され「整備」されたところなんじゃないかと思い込んでいました。あと、私はペーパードライバーなので、運転できないとたいそう不自由なイメージもあって。
でも結論として、オーストラリアは、また行きたい、行き尽くしたいと思うくらい、非常に気に入りました。物価高かったけど。いや、本当に高かったわ。
2015年末から2016年にかけてのお正月休みは、キリマンジャロ登山という大役をこなしたこともあり、自分の中での海外満足度が急激にあがってしまったので、次に行きたいところが簡単に思い浮かびませんでした。だって、今生で行けるかどうかと思っていたアフリカに行けちゃったんですもの。ヘミングウェイしかイメージできなかったキリマンジャロに登れちゃったんですもの。そしてゴールデンウィークを過ぎたころに、ふと、あ、7大陸最高峰のうちのひとつ、オーストラリアのコジオスコ山って案外簡単に登れるって聞いた気がする、と思い、オーストラリアに行くならエアーズロックを見てみたいかも、と思い浮かんだのでした。それまでまったく興味がなかったのに、何かの啓示のように突然。そういうことってたまにあるです。バリ島に行き始めたのだって、プールで泳いでいて突然「そうだ、バリ島、行こう」だったし、インドのハリドワールに行ったのも、NHK BSでやっていた菅野美穂ちゃんのヨガの旅番組を見て「ここ好き、行こう」と思って行ったのだし。思いつきって時々運命になるものです。
そこで、ガイドブックの王様「地球の歩き方 オーストラリア」をまずは買いにいきました。しかしです。私にとって「地球の歩き方あるある」なのですが、あの本を読むと、一瞬テンションが下がるのです。自己分析してみたんですが、イメージと情報のギャップが生じたところで下がる。行きたい場所の紹介がややしょぼくて下がる。行きたいと思わない場所が細かく紹介されていて下がる。みなさんはどうなんでしょう。
どうしよーかなーというアンニュイな気分になったところで、インターネットで情報検索をするのが常。こちらのほうが、行った人の生の声に近く、好みのものを見つけ出すとまたテンションが上がってきます。コジオスコ登山情報はほんとうに乏しく、同じ方が書いた複数の情報ページや、私とは違うシーズンに登った方のブログが数点あるのみ。情報も新しくないので不安が募ります。地球の歩き方にも、スキーリゾートとしての紹介が1ページのみ。しかも写真はなし。行き方もよくわかりません。私にとっては秘境です。
対して、エアーズロックはこれでもかこれでもかと情報に溢れています。地球の歩き方でも、ほぼ1章割いて細かく紹介されている。行き方もいろいろ選べて、ここの情報には困りそうもありません。
ただ、ひとつ調べていて思ったのが、オーストラリアはイメージしてたよりも広い! だだっぴろい! そうよね、ひとつの大陸なんだものね。しかし、9日間の日程で、果たしてコジオスコとエアーズロックの両方に行けるんだろうか。にわかに不安になりながら、10月の旅行まで数ヶ月間、調査と計画に費やすことになるわけです。旅はもうはじまっています。