思えば一年ほど前の今頃、ベビーデューティーなアウトドア時計を購入したいと思いまして、標高や方位がわかるこれを見つけました。
そして、チャレンジが実現したら持っていってちゃんと標高測ってうっとりしてみるんだー、と、夢見がちな乙女のようなことを考えていたのでした。
しかし五月のアグン山では頂上が寒くて計測するのを忘れてしまっているので、今回も当然宝の持ち腐れになる可能性大です。
【キリマンジャロ準備編 7】本で予習
何人かにエベレスト?と聞かれましたが、違いますとだけ答えました。いや、内緒にしているわけではないけれど、聞かれると秘密にしたくなるのが人情というもの。でも勉強のために?観に行きましたよ、エベレスト。私は実は3D映画を観たことがなかったのでワクワクして出掛けたのですが、やけに空いてるし、メガネも貸してくれないし、おっかしいなー、と思っていたらタイトルに「エベレスト3D/ (2D)」って書いてありました。紛らわしいネーミングはやめて欲しいです。
王道の準備としては、関連書籍を読むことにしています。タンザニア関連の書籍は少なく、「地球の歩き方」と、「タンザニアを知るための60章」、そし昔読んだけど忘れてる「キリマンジャロの雪」。さて凍った豹の死骸は本当にあるのでしょうか。
余談ですが、キリマンジャロの雪をはじめ、ヘミングウェイの短編集は非常に難解。おそらく、向こうの方々の不文律をまったく理解できないことが原因と思われる。向こうの方々も、日本人の「武士はくわねど高楊枝」とかわかんないでしょ? 藤沢周平なんて読んでも「?」だよね。特攻隊がなんで自ら死に突進していくのかも、海外の軍人は理解できなかったというし、不文律の壁は想像するよりも高く、厚いものだと実感する。
【キリマンジャロ準備編 6】ドーピング
登頂のためならドーピングだってしますとも。
先達(美人)のアドバイスを聞き調達したアミノバイタル4000。色々な種類が出ているけれど、最もBCAAが多い(2400)これがポイント高いとか。運動前、運動中、運動後に飲むと効果あるらしく。箱もキンピカでなんだかありがたみが感じられる。
右は高地対策予防のダイアモックス。もともと緑内障の薬なのですが、利尿効果と就寝中の呼吸を促進する副作用があり、それが高地滞在には有効なのだそう。
ちなみに、お水をたくさん飲む理由は、高地だと身体から水分が失われて血液がドロドロになるのが良くないとのことで、お水を飲んでたくさんおしっこをすることで、身体を正常な状態に保つらしいです。
肝心の平常心を保てる薬はございませんので、少林寺拳士時代を思い出して「よく整えし己こそ」とブツブツ呟いておきますかね。
【キリマンジャロ準備編4】予防接種
黄熱病予防接種を受けて参りました。10日後から10年間有効です。これからばんばかアフリカやら南米やらに行けるわうれしいな誘ってね!
と、ウキウキした報告をするはずが。
予防接種直後から、腕がかゆく、よく見るとパンパンに腫れている。熱も持っている。
アレルギーや持病がある人は、インスタントにチクッとする場所では受付てもらえず、ちゃんと指定のクリニックで予備診察を受けてからの注射であった。
10〜30%の人に副作用が出るといわれ、まあ大丈夫でしょうと言われたにも関わらず、出ちゃったよ副作用。戦ってるよプチ黄熱病。なんてこった。
意外と満遍なく予防接種に訪れる人が私の目の前を行き来する。ほぼ男性だが女性もちらほら。しかし、副作用が出ている人は皆無。事務のおねえさんも「こんなに早く症状が出る人、初めて見ました・・・」と。ナースのおねいさんも「あら〜ずいぶん腫れてきて! 小さいお子さんだとたまになるんだけどね・・・」小さくもお子さんでもない私、「まさかアナフィラキシーショック・・・」とつぶやくも、「それはないないないない」とナース。このナースがとっても優しかったのが救いである。
結局、病院には2時間足止めされ、他に息苦しいとか熱っぽいとか症状が出ていないことを確認され、熱と血圧をはかって、軟膏を塗って、帰宅が許された。ホッ。
その夜も、翌日もずっと手は腫れたまま。かゆみもあって、腕全体がだるい。生ワクチン恐るべしである。
この某クリニック、ナースはすっごく親切だったのだが、医師がどの人もちょっと一言多い感じで、けっ、コンニャロ、と心の中で毒づいていたのも要因かもしれません。でもさー
、黄熱病の予防接種なんてあなたの行き先には意味ないし旅行会社に文句をいうべしとか(だからケニア経由になった場合の予防策って言ってるじゃん)、それより破傷風やA型肝炎のほうが必要性が高いと勧められるも、私が「少し考える」と答えたら、「まあ肝炎はかかっても三ヶ月入院するだけですから、あなたにとってはたいしたことないことですよね」なんて言いやがるし。やけに他の予防接種も受けさせたがるのもなんかアヤシイ。それを断るとやんわり嫌みを言うわけですわ。なんで「罹患したら3ヶ月入院することになるから、それを前提に考えてみて」と言えないんだろうか。
ともあれ、無事にイエローカードはゲットできたのですが、一筋縄ではいきませんでした。やはりキリマンジャロへの道は険しい。
【キリマンジャロ準備編3】先達のご意見と寝袋と
休日を利用し、先達(しかも美人)に学ばんと、経験談を伺いに訪ねてみました。
様々な情報をいただいたが、やはりシチュエーション的に、師の仰せの通りストレスを排除する方向で行動しつつ、次郎物語のように平常心を心がけるのが大切であろうと心に刻む。できる状況かどうかは不明。
と、言うのも。やはり、疲労がたまり、慣れない環境にいると、性格が出ちゃって、普段我慢できることもできなくなり、ついつい口論や文句に発展してしまうらしい。
私も寛容性は低いほうだし、物事を穏便に済ますのが苦手なタイプ。人に何かを強制されたり、同調圧力をかけられたりすると、普段の状態でも結構ダメ。女性特有の「そうよね〜」みたいなのに、相づちをうつのが苦痛な人。
そういえば、先日観た映画「エベレスト」でも、極限状態にあると人は細かいことで自我を丸出しにしてしまいがちだった。そんな中でも、他人への思いやりを性根で持っている人たちはとても美しかったけれど、みんな亡くなってしまうという皮肉な運命も。
ああ、ヤバい。絶対に本性を出してしまいそう。他人を思いやることなく自分のことだけ考えるようになってしまいそう。いや、なる。きっと。
しかし今さら、登山日に向けて性格を変えるなんて、無理な相談というもの。さればやはり、「平常心・平常心」と心に刻みながら、あせったり心配したりすることなく過ごしていく癖をつけるほうが早そうである。あと1ヶ月ちょっとで心がけてみるべし。
そしてこの休日はもうひとつ準備として、寝袋のレンタルを予約。ネーミングからして高機能ぽい。ニルギリって、紅茶か山岳鉄道しか知らないけれど、マイナス16度まで耐えうるあったかシュラフらしく。購入せずとも借りられるのはありがたいこと世の中です。
【キリマンジャロ準備編2】3L/day
いかなる準備をすべきか?と師に尋ねれば、水をたんまり飲む訓練をすべしとの解を得る。よって一日3リットルを目標に飲み続けることはや半年。近頃は便利なアプリで飲量を計測するのも楽し。しかし廁が近くなることこの上なし。これも大事な準備の一環。
カップサイズを選んで、タップするだけのお手軽計測。英語表示にしているにも関わらず、時々変な日本語が表示されるのもご愛嬌。
これで計測すると、仕事中はずっとタンブラーを傍らに置いていることもあり、3Lはそう難しくないです。問題は休日。500mlのボトルを持ち歩くも、それほど頻繁に飲まないので、気がつくと夕方で、まだ50%も達成できていなかったり。
水を飲む理由ですが、高山病予防です。いきなり水を飲めと言われてもむつかしいため、今から飲む練習をしているわけです。エベレストへ行った私の師匠は、1日に6リットルを飲む練習をされたそうで。
そんなわけで、現在、スーパーモデル並みの飲水量ですが、2リットルを越えるとお肌とか体調とかではなく、もはや毎日がチャレンジです。今日もボトルを抱えて水を飲み続けております。
【キリマンジャロ準備編1】Visa取得
年末にむけて人生のなかでも上位に位置するチャレンジ(当社比)を予定しているので、せっかくですからぼちぼちログってみようと思います。まずは渡航ビザをとってみました。
まずは申請。地図で調べると、なんと我が家から自転車ですぐのところに大使館があるではないですか。しかし申請当日は朝から雨。自転車は断念し、バスで向かうこと30分。大通りから小道に入った住宅街の中にありました。看板はEmbassyではなくHouse。中は応接間にあるようなソファと小さな受付窓口だけで、窓口の中にいたのは日本人女性でした。
書類とお金(2015年現在、6000円)を払ってまずは完了。翌々営業日以降に発行となるので、再び訪れ、無事ビザはゲットできました。
この話、完結編までたどり着けたら奇跡ということで。