【オーストラリアに行ってきた】#9 旅後半はエアーズロックへ

シドニーで1日ゆっくりしたのが効果覿面。このオーストラリア旅の第2部にあたる、エアーズロックへ行く元気が蓄えられました。

ウルルの実物を見て感動

エアーズロック、アボリジニの言葉でウルル。「世界のへそ」と呼ばれるそこは、パワースポットとしても有名で、日本では「世界の中心で愛をさけぶ」の舞台にもなったそうな。「そうな」というのは観ていないからです。どちらかというと、オーストラリアのゲイのロードムービー「プリシラ」の最後に出てくる場面という認識です。(あそこはキングスキャニオンだけど)

「エアーズロック」という名称は、イギリス人の探検家が発見した際に、当時の南オーストラリア植民地首相のヘンリー・エアーズさんの名前にちなんでつけられたものなんですと。1987年に世界遺産にも登録されていて、山ではなく一枚岩なのだそう。この周囲の、非常に乾燥した赤土の大地は「アウトバック」と呼ばれる、オーストラリア内部に広がる人口が少ない砂漠地帯なのですが、その昔の昔は海だったそうで、地下水が豊富なため、草木は豊富に生えている、不思議な景色が見られるところです。

こんなふうに赤土の上に草ボーボー

1日前は前も後ろも真っ白な雪山をヒーハー言いながら歩いていたのに、ここから目指す先は40度超えの砂漠地帯。オーストラリアという国の広大さを実感できる旅になりそうです。

さてシドニーからは、バージンオーストラリア航空で向かいます。国内線はジェットスターかバージンのどちらかを選ぶのが一般的。私の予約期間にはバージンしか空きがなかったので必然的にこれになりました。シドニー発は午前10時。またもや国内線ターミナルへと向かいます。

ターミナル2でチェックインを済ませ、待合室へ。コジオスコ行きのNEXは、乗客が極端に少なかったのですが、さすがに世界の有名観光地に行く便ですから、そこそこ人は多いです。

飛行機の中では、隣の席のご婦人と少しお喋りしました。ふくよかな、少しお年を召した、白人のおばさまは、香港から来たのだそう。旦那様の出張にくっついてきて、旦那様のお仕事中に観光して回っているんですって。腕にはApple Watchで、おしゃれしてて。なんだか勇気でちゃう。私も、いくつになってもフットワーク軽く好奇心を満たすべく飛び回っていたいと常日頃から思っているので、こういう方に出会えるとそれだけでパワーがわいてきます。

雪山から砂漠へというアグレッシブな旅

エアーズロック空港に到着したのはお昼の12時。約2時間のフライトでした。着陸直前、飛行機が旋回すると、窓からウルルが見えて、あっちこっちから歓声があがります。着陸してから外へ出ると、すごい熱気。気温はとても高く、40度を越すこともあるというし、紫外線量は日本の約5倍というし、まだ雪山焼けで皮がむけまくっているしで、何かの修行に来ているのかと錯覚するほどです。

空港からすでにリゾートっぽさ満点

空港の入り口には「ウルルに果物や野菜などを持ち込むのは禁止」という看板がたっていました。さすがに荷物チェックまではされなかったけれど、オーストラリアは州をまたいでの植物の持ち込みは禁じられているそうなので、注意。あと、これは帰りの時でしたが、滑走路で写真をとったりすると係員から注意されます。確かクアラルンプールの空港でも注意されたよな。コジオスコへ行ったときのクーマ空港では特に何も言われなかった。本来はダメなところのほうが多いみたいですね。

ウルル観光は、レンタカーでもない限りはツアーに参加しなければ移動がむつかしです。なので今回は、最大手のAAT KINGSにすべての工程をお願いしていました。空港からもAAT KINGSのシャトルバスに乗り込みます。オーストラリア旅前半は、何もかも自力だったので、なんだか一気に楽チンになってきました。

こんなところを延々と走ります

お天気は残念ながらちょっと薄曇り。だけどそのためか、いつもより気温は低めなのだそうです。いや十分暑いけど。バスで30分ほど走ると、エアーズロックリゾートに到着。ウルル観光客のための、ホテルが集まっているエリアです。リゾートといっても、本当に「砂漠のラグジュアリーリゾートホテル」から、ドミトリータイプの共同部屋のホテルまで、ランクはさまざま。ショッピングセンターやレストランもあって、食と住はここですべてまかなえます。私が選んだのはドミトリータイプ。シドニーではアパートメントホテルで贅沢したし、砂漠ではもうちょっとアグレッシブにいきたいなと思っての選択でした。滞在3日間は早朝から夜までずっとでかけてばかりだし、ほぼ荷物置き場と化していたので、結果的にはこれで十分。でも、「砂漠のリゾート」というのもちょっと体験してみたかったので、次の機会が巡ってきたら、ぜひそういうところに泊まってみたいです。

これはドミトリーのチェクイン棟

そのドミトリーのチェックインは14時からということで、荷物を預かってもらって、まずはお昼を食べにいきます。リゾートは真ん中に遊歩道や展望台があって、周囲の道路が円形でシャトルバスも走っているのですが、ブラブラ遊歩道を歩いてレストランへ。夜は肉肉しいバーベキューを予約していたし、昼間はがっつり食べる気分でもなかったので、サンドイッチで軽くすませることにしました。

遊歩道は花盛り
水分が少ないながらも色は鮮やか
空が低く感じる
赤土の遊歩道
お昼はかるーくサンドイッチ

食べ終わってホテルに戻る途中、展望台に立ち寄ると、遠くにウルルが見えるではありませんか! おおお、とうとう来たのだー! 早速写真をとって、友人や家族に送りつけます。SIMカード入れててよかったわ。あとからもっと近くに行ったのですが、ファーストインプレッションも大事ということで、しばしそこから一人でウルルを堪能します。

ああここまで来たんだなーと実感
紫のお花も
ちょっとくすんでみえるウルル

ホテルに戻ってまずはチェックインを済ませ、お部屋に荷物を運びます。そしてすぐ出発。15時から近隣のカタジュタというキャニオンをトレッキングする予約を入れていたのです。ロビーで迎えを待っている間に、隣にいた日本人男性と話をしてみると、彼はオーストラリアに住んでいたのですが、帰国が決まり、帰国前の旅を楽しんでいるとのこと。あとあと話を聞いてみると、なんとお仕事は、競馬のジョッキーなのだそう。オーストラリアで働いているといえば、ワーキングホリデーの人が多い印象だったのですが、はじめて出会った職業です。がぜん色々な話を聞いてみたくなりました。そのジョッキー君も一人旅で、そのあと仲良くなっていく女子も含め、旅仲間ができ始めまた。これまで、不自由な英語で交渉する数日間を過ごしてきたので、ここウルルでは日本語の友達もでき、これはこれでなんだか楽しい予感がしてきました。